山口佳子さんを偲んで

2025/03/06

関東学院大学名誉教授 水沼 淑子
(元 短大 家政科生活文化専攻 教授)

山口佳子さんとは様々な接点がありました。(以下「佳子さん」と呼ばせていただきます。)

まず、関東学院女子短期大学での接点。佳子さんは言わずと知れた女子短大の重鎮でした。私は1992年関東学院女子短期大学の教員として赴任し、改組後は人間環境学部の所属となりました。短大を継承した学部だったことから、卒業式後の学科ごとの卒業パーティーでは、優秀な卒業生に香葉会から賞を頂くことができました。そのプレゼンテーターは、佳子さん。長い間会長の佳子さんでした。素敵なスピーチと共に、時にはシックな、時には華やかな装いで学生に記念品と賞状を渡してくださる佳子さんのお姿は、私の中で春の風物詩でした。

次に、茅ヶ崎の文化景観を育む会での接点。この会は山口洋一郎氏が始められた会でしたが、佳子さんも私も当初から会のメンバーとして参加していました。まち歩きのイベントをやったり、講演会をやったりと茅ヶ崎の歴史的建造物を含む景観を何とか守ろうという活動でした。地元に多くのコネクションを持ち、地元の歴史や文化に詳しい佳子さんは、会の活動の原動力の一つでした。また、アナウンサーとしての御経験を活かし、講演会や総会の司会は佳子さんが担ってくださいました。

3つ目はその、洋一郎氏との接点。洋一郎氏は東京工業大学建築学科平井聖研究室のご出身でしたが、私の博士論文を指導してくださったのがまさにその平井聖先生で、そうした点では洋一郎氏は私の兄弟子となります。従って、かつては毎年開催されていた平井研究室の卒業生の会でも、ご夫婦そろって出席されていた佳子さんに、お目にかかる機会がありました。

4つ目の接点は、カトリック茅ヶ崎教会での接点です。私も実はカトリック茅ケ崎教会の信者です。日々色々あり、なかなか教会の活動やミサに参加できないでいますが、昨年のイースターの時、コロナも明け、満員の聖堂内で案内の方に導かれて座った席は佳子さんの隣の席でした。わたしは思いがけない偶然に、復活祭の導きを感じたのでした。その時の佳子さんの笑顔が忘れられません。

思えば、それが佳子さんとお目にかかった最後だったかもしれません。

このように同じ茅ヶ崎に暮らしているだけではなく、深い縁をもつ佳子さんが遠くに行ってしまい、それも急な旅立ちでしたので、未だ不在という事態を実感できずにいます。今でも、東海岸あたりを歩いていると、後ろから、澄んだ明るい声で佳子さんに呼び止められそうな気がするのです。佳子さん、ありがとうござました。

 

 

関東学院女子短期大学同窓会 香葉会 有志
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